いばらきローカル線


2003
子鉄的舞浜三昧

秩父鉄道パレオエクスプレス

特別編:
鉄分薄い北海道


2004
子鉄的都電荒川線
※2007改訂

2005
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いばらきローカル線三昧 2006.4.22 

廃止へのカウントダウンが始まった鹿島鉄道。最初で最後の乗車記です。
他にもいろんな線が走っている茨城県は、ローカル線の宝庫。乗り比べやってみよーっ!

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初めまして、そしてさよなら鹿島鉄道。
本日の旅のスタートは石岡駅。
JRと鹿島鉄道の連絡駅、といってもご存知のとおり2007年3月末までの話。

ここはかつて常陸国の国府だった地。
国分寺や国分尼寺、常陸國總社宮といった史跡も点在している。
常磐線ホームには、これらの観光名所をかたどった壁画が飾られていた。
常磐線ホームのすぐ隣が、鹿島鉄道ホームそして機関区。
連絡橋を渡り一歩ホームに踏みいれた途端、油のにおいが鼻にしみる。

そのすぐ隣が石岡機関区。
なんと構内に立ち入ることができる(2006年4月当時・後に立入禁止へ変更)。
許可をいただき、駅前のロータリーみたいに気軽な感じでうろうろ。
こんな機会他の路線じゃめったにないのではなかろうか。

ちなみに左側の機関車はDD902。廃線後は室蘭の製鋼所に譲渡された。
右側の列車はキハ714。夕張鉄道の廃止によりこちらにやってきた。
ということは、2度も廃線の憂き目に遭ってるということか・・・。

この機関区自体も、廃線後は速攻で撤去され更地となってしまった。

ということで、鹿島鉄道の車両紹介(機関区に停留中だったもの)。これらの車両の運命はいかに・・・。


KR-501 ※かしてつ応援号

キハ432 ※廃線後個人の方へ

KR-503 ※廃線後解体

キハ601 ※廃線後旧鉾田駅にて保存

鉄子の旅5巻で横見さんが絶叫しているのはキハ431(キハ432の色違いで緑色)。
廃線後は旧鉾田駅にて保存してるそうなので、横見さんもひと安心?
あいにく今回の旅では遭遇できませんでしたが。

それから常陸小川駅にはDD901というディーゼル機関車が保存されていたが、こちらも廃線後解体。

石岡〜鉾田間は片道大人¥1080。
対して一日フリーきっぷは大人¥1100。
乗り潰して途中下車でもすれば元はとれるのだが、今回は通り抜けだから片道切符で。
記念にコドモ用だけフリーきっぷを購入した。
今回乗車したのは、主力車両のひとつKR-502。
廃線後は解体されてしまった。
平成生まれでまだ若い車両なんだが・・・。

ジャージ姿の中学生で満員だった列車も、運動公園の最寄り駅を過ぎると急に空席が目立つようになる。
もちろん残った乗客のほとんどが鉄ヲタw
晩年の鹿島鉄道で特筆すべきこと、それは沿線高校生による存続運動。
「かしてつ応援団」というのを結成し、頭が下がるぐらい熱心に頑張っていた。
駅などのいたるところに、このような手書きのポスターやペンキ絵が掲示されていた。
途中駅にてKR-505とすれ違う。
この車両は廃線後も旧鉾田駅にて保存されている。
鬼っ子みたいなヘッドマーク、これはいったい何だろう?
郊外の住宅地から田園風景へと抜ける車窓。
やがて桃浦駅の手前になると、広大な霞ヶ浦が目に飛び込んできた。
生まれて初めて目にした霞ヶ浦。
なんて広いんだろう。さすが日本第二位の湖沼!
緑とのコントラストもいい。
こんな景色が浜駅のあたりまで続く。
そのあとは杉並木や住宅の合間を縫うように走っていく。
約1時間かけて鉾田駅に到着。
田舎のちょっとした中心、といった感じの駅舎が味わい深い。
ひらけ過ぎず寂れすぎず、駅舎のたい焼き屋もまだまだ元気。
どうだ、美味いか?

廃線後、残念ながら駅舎は取り壊されてしまった。
しかし復元される予定で、車両とともに保存施設となるそうだ。
たい焼き屋はバスターミナルに移転。


鹿島臨海鉄道で大洗まで。
鉾田駅から迷い続けて30分弱、尽きかけた気力のなかで新鉾田駅にたどり着いた。
こちらはうって変わって高架駅。

さてこれから鹿島臨海鉄道大洗鹿島線。
路線名だけでもじゅうぶん長いのに、沿線には「長者ヶ浜潮騒はまなす公園前駅」などという、恐ろしく長たらしい名をもつ駅まである。今回は行かないけど。
開業時期が1984年なのにも関わらず、全線非電化単線というローカル線。
元は国鉄路線として開業する予定だったため、電化を前提に作られたそうだ。
せっかくの高規格な設備も、今後生かされることはなさそうだが・・・。

しかもやってきた列車はつぎはぎだらけの一両編成。
なんなんだろうねこのギャップ。

発車時刻の6分も前に到着した列車。
ワンマン車両なゆえに、運転士さんは長い待ち時間は精算作業に追われることになる。
お祭り状態のかしてつとは全く異なる客層。見渡せば一般客ばかり。
残念ながら平凡な風景が続く車窓。
反対方向(鹿島方面)はどうなのか?

変化のある風景といえば、かすかに見えた涸沼と、その後の短いトンネルの束。
海が見えるのは大洗駅の手前になってから。
大洗駅に停車していた車両には、アクアワールドと鹿島神宮の広告が描かれ、リゾート気分を掻き立てられる。
2両編成のときもあるんだね。おそらくJリーグ開催のときだろうが。
大洗駅にあった模型。
COMBATという信号装置についての説明書きが添えられていた。

ここで駅弁とチョロQを買い、レトロ調な循環バスに乗る。
行き先はアクアワールド大洗。


アクアワールド大洗
大洗の中心部を抜けアクアワールドに到着。
広場ではイルカの鐘がお出迎え。
やっぱりここは鳴らしておかんと。

2002年のリニューアル後はサメの飼育に力を入れているそうだ。
サメの剥製や胎児の展示もあったりする。
魚なのに胎児・・・?
というのは、サメのなかには胎生するのもあるらしい。
しかも魚類には珍しく交尾も行われるそうで、だから漢字で書くと「鮫」(=魚へんに交)なのだ。
目の前には広大な太平洋!
海ようみ!!
尽きることのない水平線。さすが鹿島灘。

おやっ、海岸には何かのぼりが立ってるね?
なんだかとっても美味しそうなんですけど・・・。
大洗駅弁、礒節弁当。
日本三大民謡の「礒節」をモチーフにした、海の幸たっぷりの内容。
礒の香りがただよう渋めな具材に、松葉と錦糸卵が彩りを添えている。
なにげに釜揚げしらすがでかい。
製造元のHPによると、「王様のブランチ」行楽駅弁ランキング6位だそうで。
その通り大変美味しかったです。
日本酒が呑みたくなるけど我慢我慢。
子供半額デーのわりにはそれほど混んでいない。
しかも新しくてきれい。
サメだけじゃなくマンボウもいる(しかも8匹)。

黙々とジャンプしまくるイルカ&アシカショーが気に入った。
余計な演出をカットした潔さが良い。

2007年12月よりドクターフィッシュ登場。お肌の角質食べてもらう?

港町のローカル線、茨城鉄道。
意外にもアクアワールドから那珂湊までそんなに距離はない。
ということで、いっきにバスで那珂湊駅までワープ。

魚市場でも見かければ途中下車する予定が、バスの中からは見つけられずそのまま駅へ。
少々消化不良のまま、乗り鉄に戻ることとなった。
茨城交通湊線は、勝田〜阿字ヶ浦までの。
ここもご多分にもれず経営状態は厳しい。
※2007年、第三セクター化決定。とりあえず廃線は免れた。

那珂湊駅の車庫にはさまざまな車両が並んでいる。
写真左から、キハ2005とキハ222。どちらも現役。
右側の車両、どっかのJRと似た色してますねー。
気動車キハ2004と機関車。
キハ2004は国鉄準急色と呼ばれるカラーに身を包み、今も現役で活躍中。

茨城交通の車両といえば、鉄道博物館に譲渡されたキハ11という気動車を外すことはできないが、この日は見かけることができなかった。
このとき既にさいたまに輸送されてたのかな?
乗車した車両はキハ3710(=ミナト)。
1995年製造だから、オールロングシートなのは仕方ない。
ところでピンクのカーテンが妖しくないですか?

非冷房の旧国鉄カラー車両は運用が少ない。
住宅地を抜けると海岸線。
やがて終点阿字ヶ浦駅。
しかし何もないなあ。
海水浴シーズンでもないし、まことに閑散としている。

傾いたシャワー室がいい味だしている。
閑散とした海辺の駅で、棄てられたかのような状態のキハ221。
この悲惨な姿は、寂れたローカル線に符号しすぎてあまりにも痛々しい。
この後ろにはもう一つ廃車両が連結されていて、そちらは更衣室として使われていたそうだ。
駅から5分ほど歩けば海水浴場に着く。
だがシーズンオフなので、商店もほとんど開いてない。
春の海も寂しいものだ。

次の列車までここで時間を潰すしかない。
とりあえず海の中に入るチャレンジャー息子。
ズボンが濡れるのも気にせず、楽しそうに波とたわむれていた。

遠くに原発が見える。

帰りはフレッシュひたちだ♪
裾を折ったぐらいじゃ全く効果がない。
膝下を濡らした状態では、座るのも気持ち悪いらしく、帰りの茨城交通では立ちっぱなしだった息子。

勝田からフレッシュひたちに乗った。
何色の組み合わせだろう?
2色のフレッシュひたちがこの駅で連結を行う。
濡れたズボンのことなどすっかり忘れ、激しくテンパる息子。
緑と・・・ピンクで正解?
(正しくは霞ヶ浦の「グリーンレイク」・偕楽園の「スカーレットブロッサム」)
見たことのない電車を発見。
485系イルカ編成というもので、常磐線などの臨時・団体用として使われているそうだ。
舞浜の某テーマパークにも行ったりするんだって。

【編集後のつぶやき】
やっぱり息子、風邪ひきました。
翌日も別の用事で出かけなきゃなんないというのに。
そちらは何とか乗り切ったものの、さすがに夜は寝込むはめに。
ごめんよ気の利かない親で。

日帰りでこんなに長距離の乗り鉄したことなかった。
ものすごく疲れたけど、それ以上に充実した気持ちでいっぱい。

かしてつと茨城交通、その後明暗が分かれてしまいましたね。
霞ヶ浦沿いを走る光景が非常に印象的だっただけに、もっと早く乗れば良かったと思いました。今となっては無理だけど。